ついにモンスター登場!
こんな経験は初めてで動揺を隠しきれないまま震える手でドラグをゆっくりと調整し、何とか巻き上げ始めることに成功!
竿を持つ手は既に悲鳴を上げています!(限界値が低い)
何度も竿先が海中に突っ込みそうになるのを膝も使ってこらえながら(あまり意味はない)、慎重に巻き上げていきます。
そうこうしているうちに若干引きが弱くなり、アマダイであることをさらに確信!
隣にいたごっとり君も尋常じゃない気配を感じたのか、タモ入れを買って出てくれました。
さああと10m!とここで再び激しい引きが!!
これこれ~!これですよ!アマダイは!
はぁ~鼻血出そう!!
電動リールは残り5mで自動停止!指さし確認ヨシ!
興奮のあまりロッドキーパーに竿を置くのも忘れ、天秤を回収!そして船の下から浮き上がってきたのは・・・デカいコブダイ???
いや、超太ったアマダイじゃーーーーー!!!
ひえーーーー!こんなの見たことない!!
ごっとり君の華麗なタモ捌きで無事にネットイン!
船に引き上げると針がポロっと外れて針ガカリはかなり浅かった様子。あぶねー!

信じられないくらいの超巨大アマダイ!
しばらく目の前のモンスターを見て生まれたてのバンビのように膝をガクガクさせていましたが、船長をはじめみんなも一緒に喜んでくれてだんだん正気に戻ってきました。
その後、船長に写真をたくさん撮ってもらって、長さと重さを測ってもらったら何と54cmの2.6kg!!
フィッシュグリップも一緒に測ったので100g少ないとしても2.5kgの超横綱級のデカアマでした。

重量感が半端ない!
何ですかこの体高と厚さは!!
はっきり言ってアマダイじゃなくてUMAですね、
個人的未確認生物。
しばらく写真を撮りまくっていましたが、やはり大型の個体は深場から上げても目が飛び出ないので映えますね。
その後はありがたく命を頂戴するため、しっかりと血抜きをして、冷やしすぎないようクーラーボックスへお入りになっていただきました。
この後12時の沖上がりまでもう何匹かアマダイが釣れましたが、もはやこの超ド級のアマダイを釣った後では全てが霞んでしまってよく覚えていません(笑
帰ってからも色々と・・・
もうこんなアマダイは一生釣れないので記録に残さねばと思い、家に帰ってクーラーボックスを開けると
「あれ?痩せた??」
どうやら冷えると筋肉がキュッっと締まるので、生きていて「でろーん」としている時よりも体高が低くなっちゃったみたいです(断面が楕円から円に近い感じになる)。
いやしかし、改めて見てもデカいし重い!!
2kg以上測れるものが家になかったのでやむなく体重計に載せてみると2.4kg。
200g単位の体重計なので詳細は不明ですが、血抜きをする前だとやはり2.5kgはあったと思います。
もしやこれはアマダイの日本記録では??なーんて思いながら体長を測定。
家で落ち着いて測っても54cmありました(感動)

体重計で測ると2.4kg!
そしてお次は写真撮影!
この個体ばかりは写真から魚拓を作りたかったので、ヒレが伸びるように釣り糸を結んで引っ張った状態でビシバシ撮りまくり。
いや~、しみじみきれいな魚ですね、アマダイって。

風格すら感じる堂々たるお姿!!
モンスターアマダイ、熟成のフェーズへ
ひとしきり撮影をしたあと、熟成の下準備を行うべくキッチンへ。
一緒に釣れたアマダイと集合写真を撮ってみると小さいアマダイが赤いシラスに見えてきました(笑

サイズ感おかしくないですかねぇ。。。
さていよいよ包丁を入れる緊張の瞬間がやってきました!サクサク・・・??
内臓がないぞう・・・(失敬)
ちょっと待って!お腹の中全部脂肪なんですけど!?

他人事とは思えない脂の乗り具合!!
驚きつつも脂肪をかき分けると確かに内臓があって一安心。
こんなに脂肪が多い魚は見たことがなかったので思わず重さを計測。

脂肪だけでまさかの100gオーバーです。はい。
その後、エラを取ったり背骨に付いている血合い(腎臓)をきれいに取り除いて、キッチンペーパーにくるんでラップを巻いて冷蔵庫で寝て頂きました。

さぁ!美味しくな~れ!!
が・・・我慢できん・・・
毎日キッチンペーパーを取り換えていると、忘れたくても毎日アマダイを拝む事になりますよね。
熟成4日を過ぎたあたりで「ちょっとだけならいいんじゃない?」という悪魔のささやきが聞こえたので、素直なタカピーはちょこっと味見をしてみました。
今回は皮を引いた刺身を作ってみたのですが、油がギトギトでうまく切れない。。。
何とか皿に盛って早速味見をば。

ななな、なんですかこの白身魚は?
旨すぎると言葉を失うといいますが、まさにそんな状態。
ムチっとしたなめらかな身を噛んでいると上品な脂とアマダイ特有の甘みがブウワァァァァ~!っと押し寄せてきます。
例えて言うならマツカワとかホシガレイにさらに濃厚な甘みと脂が追加された感じ?
ちょっとこれは今まで食べた白身魚の中でも最高峰ではないでしょうか。
あまりにも美味しいのでご近所さんにもおすそ分けして、半身はもう一度寝かせることに。
で、引いた皮はもちろん松笠揚げに。
・・・大型のアマダイだと爆発するんですね。。。
フライパンの蓋を盾のように構えて死ぬ気で揚げましたが、おかげでキッチンは飛び散った油の海と化しました。妻に気づかれる前に片づけられたのが唯一の救いです。
皆さんも本気で気を付けてください。
でも、苦労した甲斐があって立派にウロコが立っております!
塩と粗びきじゃないコショウをすこーし振りかけてパクっと。

うんまーーーー!!
皮と皮についてる脂の旨味が半端ない!!!
でも、カミソリのようなウロコがバッキバキで口の中が危険なんですがそれは・・・。
そしてここまでウロコが厚くて大きいと頭の中でガリガリとウロコが砕ける音しか聞こえなくなります。
とはいえ、キッチンが油の海になろうが、口の中が血まみれになろうが、周りの音が聞こえなくなろうがそんなことはどうでもいいと思えるくらいの絶品料理でございました。
それから3日後。熟成完了。実食!
半身は道半ばで蒸発してしまうというアクシデントもありましたが、ついに目標としていた一週間の熟成が終わりました。
半身のミイラを開いてみると全く臭くなっていないので思わずガッツポーズ。
身の弾力は4日目よりもない感じですね。
いやー、この日のために日本酒も仕入れているので準備は万端です!
さて今回は、いいサイズのアマダイが釣れたら一度やってみたいと思っていたウロコの「すき引き」にチャレンジです。
すき引きとは、ウロコをウロコ取りで取るのではなく、ウロコの逆方向から包丁を入れてギコギコと進めていき、白い筋肉の膜(?)を一枚だけ残してウロコを取り除くという手法で、古来より一部の人間にしか使用が認められていないと言われている超絶技巧の一つです。
ギコギコ・・・・む、むずい。こんなん無理ゲーや。
しゃーない、切換えていこう!
どうやら不器用なタカピーには100年早い技だったようです。

「すき引き」に失敗して無残な姿になったモンスターアマダイ
ということで細かい事は気にせず刺身に切って皮目を炙ってみました。
「ジュワー!!!ぼぼぼぼ・・・(脂が燃えて炎が上がる音)」
フー、危うく家を燃やすとところでしたYO。
皮目からだけじゃなくて身からもすごい脂がほとばしっております!!
こちらは一旦冷めるまで冷蔵庫に入っておいてもらいましょう。

で、同時に作ったのが「酒蒸しの餡かけ」。
身が大きい&準備不足で普通に酒蒸ししただけじゃ塩気があまり乗らないと思い、小さいアマダイのアラで取っておいたダシで餡をプラス!
思いつきで作った料理でしたが、何だかテラテラになって旨そうです!

テラテラと光って旨そう!
まず炙った刺身から。
ぱく。

オーマイグッドネス!!!
炙った皮の香ばしさと身の香り&甘みが見事に融合している!!
これぞアマダイ!そして日本酒をクィっと・・・。
かぁ~!ここは天国ですか??
え?自宅?
お次は酒蒸しの餡かけ~♪
あ゛ーーーーー!
ちょっと目を離したすきに既に妻と子供たちに食い散らかされている!!!
ふん。頬の肉は反対側にもあるのだよ、諸君。
クルリ。
ノォーーーーーーっ!!!
反対側の頬肉もきれいさっぱりなくなっているっっっ!!!
ということで、ほぼ骨だけになったアマダイの残骸から何とか身をほじくって食べましたがこれまた旨味が半端ないっ!
酒と昆布がいい仕事してますねぇ。
日本酒クィっ・・・。
かぁ~!!(うるさくしてすいません)
で、興奮冷めやらぬうちにもういっちょ。
アマダイのダシを使った炙り茶漬けじゃぁ!
今度は子供たちに食い荒らされないようにワサビを最初から載せておくという名采配。
あとは物欲しそうな視線を見返しながら君の事を心配しているんだよオーラを出しつつ
「めちゃ熱いし辛いよ?」
というコメントで仕上げをすれば準備完了です。
あたかも獲物のガゼルを高い木の上に持ち上げたヒョウになったような気分です。

さーて頂きま~す!
サラサラ・・・もぐもぐ・・・。
おんぎゃぁぁぁぁぁああああ!!!(米粒噴射)
ちょっとなんですか。こんなに美味しいダシ茶漬けってあります??
全てがパーフェクト!
例えるなら・・・って例えようがないくらいパーフェクツ!!!
あまりのおいしさに目から汗が。。。
アマダイさんありがとう(涙
骨の髄までアマダイを堪能の巻
ひとしきりアマダイのフルコースに舌鼓を打った後、理系のタカピーはふと一体このアマダイにはどんなサイズの耳石が入っているのか気になってきました。
耳石とは、魚の頭の中にある炭酸カルシウムの塊で、魚には左右1個ずつ、計2つの耳石があります。
ちなみに、この耳石が揺れたり震えたりすることで平衡感覚を掴んだり音を聞いたりすることができるんだそうです。
そしてこの耳石は年齢とともに年輪を刻んで大きくなり、耳石の年輪を数えればその魚の年齢が分かるので魚の研究には欠かせない重要な器官でもあります(博識)。
酒蒸しにした骨を洗って耳石を捜索すると、ペンチで割ったりすることなく耳石を格納している穴からポロっと2つの耳石が出てきました。
おおっ!想像していたより大きい!

で、このアマダイの年齢はっと
・・・なるほど、全然わからん。
光に透かしたりマクロ撮影して拡大したりしましたが全く分かりませんでした。
さて最後のお楽しみは写真からの魚拓づくりです。
以前ヒラスズキ、マダイ、ムロアジ、ナミノハナなどなど、色んな魚の写真から魚拓風に加工した事があったのでもう慣れたものです。
フリーの画像編集ソフトでサクっと魚拓を作って、画像をワードに貼って必要事項を記載してはい完了!
その間約30分くらい。
本物の魚拓とは別物ですが、ウロコがキレイに見える魚はそれっぽい雰囲気になりますね。
いつかこれを実際の大きさでプリントして飾りたいと思います。

おわりに
こんな感じで一匹の魚で本当に幸せになり、また知的好奇心まで満たすことができました。
大海原の厳しい世界で長年生き抜いてきたアマダイには本当に感謝しかありません。
もうこんな大物は二度と釣れないと思いますので、このままアマダイ釣りを引退・・・
とも一瞬思いましたが、美味しい魚なのでアマダイ釣りは続けたいと思います。
あ、シロアマダイまだ釣ってなかった(笑
それではまた!